個人事業主のための法人化サポート

個人事業主が法人化する際に注意したい1円法人化とは

いざ、法人化!個人事業主の法人化を徹底サポート!

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法人化するべきか迷っている個人事業主の方、又は法人化を前向きに検討中の個人事業主の方に向けて、法人化にまつわる情報を紹介するサイトです。 お問い合わせ:sole_proprietors@outlook.jp

1円株式の注意点

1円株式の注意点

国を挙げて起業を奨励しようという政策的意図の下に、株式会社の最低資本金制度が撤廃されるなど、株式会社の設立が以前に比べて簡単になっています。しかし実際に資本金1円で株式会社を設立した場合に、事業を継続して行く上で対外的、社会的にどのような評価を受けるのかといえば、あまり好ましいものではないようです。設立という最初のハードルを下げたことによって、株式会社というだけで信用される時代ではなくなっています。そもそも従来の株式会社が一定のステータスとして認められていたのは、資本金が1000万円以上なければならず、発起人が7人以上必要で、また取締役も3人以上必要など、厳しく制限されていたという背景事情があるのです。更に資本金1円で発行株式1株の株式会社を設立するというのであれば、設立当初の株式1株を1円と評価して、出資金を定めたということになります。従ってその後、特に最初の株主以外からの出資を募って増資するという場合、株式1株の単価に極端な不均衡が生じてしまう、あるいは株式数がやたらと大きくなって最初の株主が簡単に支配権を失ってしまうということも考えられます。

融資限度額

会社の資本金は、商号や本店所在地や代表者の住所氏名と共に、商業登記簿の記載事項であり、一般的に会社の体力を示す指標と捉えられています。もちろんこれがすべてではありませんが、例えばこれから取引関係に入ろうとする企業であれば、当然資本金額からその会社の信用度合いを計るなど、対外的・社会的信用力に大きく影響するのです。中でも国民金融公庫などは評価が厳しく、融資を申し込んでも資本金と同額までの貸付しか受けられないのが原則といわれています。つまり1円の資本金の会社には、1円の融資しかできないということであって、せっかく株式会社を設立しても期待する信用には手が届かないというわけです。

債務超過

また中小零細企業と呼ばれるような、規模の小さい会社の場合、一部であっても取引先に資金繰りの悪化が生じると、その影響をまともに受けて資金を回収できず、連鎖倒産の危険が高くなります。しかしそうでなくても資本金が低いということは、決算期末に欠損が生じた場合に、差し引きして債務超過に陥りやすいということを意味します。債務超過会社であるということに、対外的なメリットはなく、デメリットがあるのみです。

1円会社の使い道

このように考えると、資本金1円の株式会社であっても事業運営に支障のない場合とは、資本金を問題視するような融資や投資を、将来に渡って受ける必要がなかったり、あるいは取引先も個人や一般消費者ばかりであるなどで信用調査に神経を尖らせる必要がないなど、ごく限られた例外的な場合であるといえます。

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